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電流出力アンプを大出力化してみる。

電流出力ヘッドホンアンプを、スピーカーも鳴らせられるように大出力化してみます。

とりあえず負荷インピーダンスは8Ω、出力は1Wで計算してみます。
8Ωの負荷に1Wを供給する為には約2.82Vrmsの電圧振幅が必要です。これはおおむね8Vp-pに相当します。
このとき出力に流れる電流は1Ap-pとなります。先日設計した電流出力アンプでは、このピーク電流の半分をアイドル電流Iidleとすればよいので、これを500mAにすればよいことになります。

このとき、入力信号の振幅が500mVp-pあったとすると、必要な相互コンダクタンスgmは1/0.5=2Sとなります。
エミッタ抵抗REは相互コンダクタンスの逆数で求まるので0.5Ω、E12系列から近い値をとって0.47Ωとします。
このエミッタ抵抗にアイドル電流Iidleを与えるバイアス電圧VREは0.5×0.47=0.235[V]ですが、これは入力信号の振幅の半分と同じか大きい電圧でないといけないので、ここは0.25Vとします。
トランジスタのベース-エミッタ間飽和電圧VBE(sat)を0.7Vとすると、ベースバイアス電圧VBは0.25+0.7=0.95[V]となります。

電源電圧は、出力振幅の8Vの半分に入力信号の500mVと、トランジスタのコレクターエミッタ間飽和電圧VCE(sat)を足した値以上必要です。ここではまだトランジスタを選定していませんからVCE(sat)は具体的に定まっていませんがこれを1Vとすると、
  電源電圧≧8÷2+0.5+1=5.5[V]
となります。但し、これが正負で必要になります。よって、電源電圧は±6Vとします。

トランジスタのベースの見かけのインピーダンスは、エミッタ抵抗REのhfe倍です。
トランジスタ1段のhfeを100とすると、47Ωとなります。
これでは少し小さいので、トランジスタはダーリントン接続とします。そうするとhfeは10000以上を実現できるので、このときのインピーダンスは4700Ωとなります。
ベースバイアス抵抗のコレクタ側をRB1、エミッタ側をRB2としたとき、RB2はこのときのベースの見かけインピーダンスの半分くらいとします。よって、RB2はE12系列から2.2kΩを選定します。
またベースバイアス電圧0.95Vを与えるようにRB1を計算すると、
  RB1= RB2×(6-0.95)÷0.95=11.7[kΩ]
となります。これは18kΩと33kΩを並列にして実現します。

トランジスタのコレクタ損失PCは、おおむね電源電圧×アイドル電流と考えると6×0.5=3Wとなります。このためトランジスタはPCが5W以上を許容するものを選ぶと良いでしょう。
またエミッタ抵抗REの損失は、Iidle^2×RE=0.5^2×0.47=0.1175Wです。このため1/2W程度で精度の良い(誤差1%程度の)抵抗があればそれを使うことにします。
RB1、RB2も誤差1%の物を使うことにします。

なお、このときの消費電力Paは6×0.5×2=6Wなので、最大電力付加効率ηは1÷6=0.167となります。これは馬鹿アンプの理論最大電力付加効率8%の2倍を超えることとなります。
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プロフィール

@ぽっけ

Author:@ぽっけ
底辺Makerを自負する@ぽっけが日々製作している「初歩の電子工作」の記録です。
自分で「あっ、あれ欲しい!」と思ったものを猪突猛進、地で製作しています。

★略歴

電子工作は中学のとき、授業でやるよりも早く自分で始めました。・・・といっても小遣いも少なく技術も未熟だったので、ラジオを作るのさえもやっとでした。

高校・大学でも工作を続け、大学在学中にようやくトランジスタ回路の基礎が理解できるようになってきました。

大学卒業後はメーカーに就職し設計職で忙しい毎日を過ごす中で工作からは遠ざかっていましたが、事務職に配転となり時間に余裕ができてまた工作を始めました。そんな中で2011年のCP+(カメラショー)併設展の「Business Meets」に出展していたテキサス・インスツルメンツのブースで「MSP430 Launchpad」に出会ってから、マイコンを使った電子工作を始めました。

また、鉛フリーはんだに興味を持って、10数種類のはんだをリールで購入。個人で使うには約1200年分の在庫を持つという暴挙を成し遂げ(?)ました。

★イベント出展実績
●Make: Tokyo Meeting 07
●Make: Ogaki Meeting 2012
●Maker Faire Tokyo 2012
●ニコニコ超会議「作ってみタワー ワークショッププロジェクト」
●NT金沢2013
●Maker Faire Tokyo 2013
●ポタアン自作er展示会 atポタ研2014冬
○NT金沢2014(予定)

☆TwitterID:
  @pokke_yamada

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