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日本式 真空管命名法(JIS C 7001)

アメリカ、ヨーロッパときて、日本式の命名法も紹介します。

※下記は規格上の正規の表現ではありません。
第1項
(数字)
フィラメント(ヒーター)規格
0ヒーターなし(冷陰極管)
10を超え1.6V以下
21.6Vを超え2.6V以下
32.6Vを超え3.6V以下
43.6Vを超え4.6V以下
以降、(n-0.4V)を超え(n+0.6V)以下をnとする。
第2項
(文字)
ソケットの種類 ※主なものだけ掲載
Bその他 ※マグノーバルを含む
C12ピン ※コンパクトロン管を含む
Gオクタル管(GT・ST)
Hマグノーバル管
M7ピンミニチュア管
R9ピンミニチュア管
ハイフン
第3項
(文字)
素子の種類(複合管は重ねて表記) ※主なものだけ掲載
Aパワー3極管
Bビーム出力管
D2極管(検波または整流用)
E同調指示管(マジックアイ)
H高μ3極管(μ≧30)
K整流管
L低μ3極管(μ<30)
Pパワー5極管
R5極管(シャープカットオフ)
Uその他
V5極管(リモートカットオフ)
第4項
(数字)
登録順
日本式の型名は一見するとアメリカ式に似ていますが、第2項と第3項の間にハイフンが入るのが特徴です。
日本式命名法はアメリカ式とヨーロッパ式の「いいとこどり」のような方式で、アメリカ式ではわからなかった「素子の種類」「ソケットの種類」がわかるようになっているうえ、アメリカ式の利点である「ヒーター電圧がわかる」というのも継承しています。さらにアメリカ式ではヒーター電圧の小数点以下の扱いがあいまいだった(切り捨て・切り上げ・四捨五入のいずれかはっきりしていない)のを、範囲を明確にしたのも利点でした。それも単純な四捨五入でないのは、おそらく12.6Vのヒーター電圧を「12」と表記したかったからなのではないかと推測します。

日本でこの命名法が制定されたのは昭和26年とのことです。これが制定される以前からアメリカ式などの旧式命名法で作られていた管についても、この名前に改めようという動きがあったとかなかったとか。
しかし結局、以前よりあるアメリカ式命名法の管はそのまま改名されず、ごく一部の日本独自管のみがこれに従っただけのようでした。

いま入手できる管の例でいうと
  • 4M-HH1
  • 9R-AL1
  • 12G-B3
  • 6M-P12
などがあります。
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ヨーロッパ式 真空管命名法(Mullard-Philips tube designation)

ヨーロッパ式の真空管の型名の命名法です。
MPD1.jpg
MPD2_20150620011833c0e.jpg
MPD3.jpg
 ヨーロッパ式の命名法は非常によく体系化されていて、容易にソケットや種類を特定できます。
 一方で「ヒーター電圧が特定できない」ことがあげられます。これは必ずしも欠点とは言えないのですが、一部電流値で規定しているためで、複数の管のヒーターを直列にして点灯させるのに同じ電流の管をみつけるのには都合がよいのです。
 たとえば
  • ECC88:ヒーター電圧12V直列/6V並列の9ピンミニチュア双3極管の8番目
  • EL34:ヒーター電圧6Vのオクタルパワー5極またはビーム出力管の4番目
  • PCL86:ヒーター電流300mAの9ピンミニチュア小信号3極+パワー5極複合管の6番目
のように容易に想像が付きます。
 また、ヒーター電圧違いの同規格管はソケットも同じであれば、第3項も同じナンバーを割り当てられているようです。
 ただ、第3項はソケット形状とともに登録順に使われるのですから2桁では各ソケットごとに10種類しか登録できないことは明らかで、後から3桁・4桁に増やしたようですがちょっとグダグダですね。
 なお、一部メーカーでは第2項と第3項を入れ替えて表示したりもしているようです(ECC88→E88CC)。

参考
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アメリカ式 真空管命名法(RETMA tube designation)

アメリカ式の真空管の型名の命名法です。
アメリカ国内で真空管を販売する場合には、基本的にRMA(後のRETMA→EIA)に型名登録をしないといけなかったようで、ヨーロッパで開発された真空管も多くがこの命名法による型名を持っています。
RETMA.jpg
 アメリカ式の命名法の長所は「型名からヒーター電圧がわかる」でしょう。
 一方で短所は「ソケットの形がわからない」「どんな機能の管かはよくわからない」ことがあげられます。第3項の数字でおおよその予想はできますが、ちゃんと調べないと全然違う機能の管だったなんてこともありうるわけです。
 ちなみに、第3項の数字が
  • 2か3は整流管
  • 4は全波整流管か3極管
  • 5~6は5極管(5はサプレッサグリッドとカソードが内部接続のもの)
  • 7は双3極管
  • 8はシールド付き双3極管、3極+5極管、または3極+ビーム出力管
であることが「多い」です。

 登録においては、ヒーターを除いた特性が同じであってもヒーター電圧が異なれば「別の管」として取り扱うことが前提だったようですが、実際にはヒーター電圧だけ違う管を第1項だけ変えた型名で登録されていたりすることが多々あります(例:6AU7/12AU7、5U8/6U8/9U8など)。一方で、ヨーロッパの管ではヒーター電圧の異なる同一特性管がテンでバラバラな名前で登録されたりもしています(例:6BM8/8B8/16A8。別に6A8、9A8、6B8などといった管があるがこれらは関係ない管)。これはある意味イジワルするためにこの規則を「わざと厳密に適用」したんじゃないかと勘ぐってしまいますね。

参考
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3極5極管のピン配置をまとめてみた。

3極5極管のメジャー(?)なピン配置をまとめてみました。

MT9_T-P_3.jpg

3極5極管は、最初ラジオなどの周波数変換用に開発されたようで、初期のものは7極管と差し替えて使えるようにピン配置が考慮されていたとのことです。9AEや9DXの種類が多いのはそのためのようです。
晩年はオーディオ出力用やブラウン管テレビの水平・垂直出力用に新たに開発されて、統一するつもりが全く無かったのか、そのたびに全く異なるピン配置になっていったようです。それらのピン配置がほぼ同族管だけで占められているのが興味深いですね。
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3極5極管のピン配置(増補版)

RCAの真空管総合カタログで、晩年の版を見つけたので、そこから3極5極管のピン配置を調べてみました。

MT9_T-P_2.jpg
ピン配置の種類は17種類になりましたが、このうち9AEと9DCと9GE、および9FAと9FXはそれぞれ同じピン配置でしたので、実質的には14種類ということになります。
さらに、それらの中からごく有名な球種を赤枠で囲ってみると、9AE・9DX・9EX・9HX・9LY・9LZの6種類に絞られることがわかりました。
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真空管のピン配置を調べてみた

アメリカのGeneral Electricが発行した、古い真空管のカタログ本(?)「GE Essential Characteristics」がウェブ上に公開されていたので、これから真空管のピン配置を調べてみました。

とはいえ、1000品種を超える真空管の全てを調べるには時間がかかります。
そのため、とりあえずヒーター電圧6Vの管のみ調べてみました。

まずは5極管・ビーム管のうちmT7ピンのものから。
MT7_Pentode.jpg
とても古いカタログなので、現在までに発売された品種のうち一部はまだ乗っていない可能性があるものの、この時点でも既に10種類ものピン配置が存在しています。
ただ、7CV・7DFを除けばだいたい似たような配置になっており、7ENに至っては見た限り7CMと同一です。

つぎにmT9ピンのもの。
MT9_Pentode.jpg
9ピンのものは14種類もありました。 ※このカタログに6DW5は掲載がありません。
やはり半分くらいは似たような接続ですが、のこりはほとんど互換がありません。
また、下に書き出したように、接続1種類ごとの品種がどれも少なくなっています。

そして3極5極管。
MT9_T-P.jpg
3極5極管も10種類の接続がありました。
※GEのカタログには現在では有名な6BM8の掲載はありませんが、参考までにあわせて見ました。
面白いのは、5極部のサプレッサグリッド(PG3)をヒーターに接続しているものがあることです。
いちばん品種の多い接続は9DXですが、現在よく使われている6U8・6BM8は含まれておらず、それぞれ独自の接続となっています。
9FXの接続となっている6CL8は「3極4極管」となっていますが、実物を見ると4極部にはビーム形成電極のようなものがあり、また特性を見ても4極管に独特な「ダイナトロン特性」が見られないことから、4極部は実際にはビーム出力管であろうと予想します。実質的には9FAと9FXは同じ接続とみなしてよいのではないでしょうか。
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プロフィール

@ぽっけ

Author:@ぽっけ
底辺Makerを自負する@ぽっけが日々製作している「初歩の電子工作」の記録です。
自分で「あっ、あれ欲しい!」と思ったものを猪突猛進、地で製作しています。

★略歴

電子工作は中学のとき、授業でやるよりも早く自分で始めました。・・・といっても小遣いも少なく技術も未熟だったので、ラジオを作るのさえもやっとでした。

高校・大学でも工作を続け、大学在学中にようやくトランジスタ回路の基礎が理解できるようになってきました。

大学卒業後はメーカーに就職し設計職で忙しい毎日を過ごす中で工作からは遠ざかっていましたが、事務職に配転となり時間に余裕ができてまた工作を始めました。そんな中で2011年のCP+(カメラショー)併設展の「Business Meets」に出展していたテキサス・インスツルメンツのブースで「MSP430 Launchpad」に出会ってから、マイコンを使った電子工作を始めました。

また、鉛フリーはんだに興味を持って、10数種類のはんだをリールで購入。個人で使うには約1200年分の在庫を持つという暴挙を成し遂げ(?)ました。

★イベント出展実績
●Make: Tokyo Meeting 07
●Make: Ogaki Meeting 2012
●Maker Faire Tokyo 2012
●ニコニコ超会議「作ってみタワー ワークショッププロジェクト」
●NT金沢2013
●Maker Faire Tokyo 2013
●ポタアン自作er展示会 atポタ研2014冬
○NT金沢2014(予定)

☆TwitterID:
  @pokke_yamada

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