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エミッタフォロワでポータブルヘッドホンアンプ(ポタアン)を作ってみた

最近、仲間内で「ポータブルアンプ(略して『ポタアン』)」を作るのが流行っているので、私もひとつ作ってみようと思い立ち、エミッタフォロワでヘッドホンアンプを作ってみました。

それがこれ。
KIMG0011-001.jpg
初心者によくある過ち(笑い)。バランスが悪い。



まずは回路を決めます。エミッタフォロワの基本的な回路そのままです(笑い)。
エミッタフォロワ
これの各部品の定数を決定します。
まず最初に、電源電圧Vccは単3乾電池2本で動作することを前提とするので3Vにします。
また、負荷抵抗RLは、手持ちのヘッドホン「ATH-T500」のインピーダンスが40Ωなので、それより若干低く、また標準的なヘッドホンのインプーダンスを思われる32Ωを想定して設計します。

Coは、20Hzにおけるリアクタンスが想定される負荷抵抗と同じかそれより低くなるようにしたいと思いますので、
      1
 Co ≧ --------
     2πfRL
   ≧ 250[μF]

電源に接続するコンデンサCpもCoと同じ値とします。

そして、各定数をコレクタ電流Icをパラメータにして算出する(その過程は省略します:笑)と、次のグラフの通りになります。
エミッタフォロワ定数計算
ポータブルアンプであり、電池で駆動するので「電力付加効率(=出力電力/消費電力)」が最大になるようにすると、コレクタ電流が20mAにになるように各定数を決めれば良いことがわかります。
そのため
 RE = 56[Ω]
 VREbias = 1.1[V]

VB(sat)を0.6Vと見積もると、
 VBbias = 1.7[V]

トランジスタのhFEを100と見積もると、トランジスタのベースの見かけの直流入力インピーダンスZB(DC)
 ZB(DC) = VRE * hFE
    = 5600[Ω]

但し、hFEはトランジスタによってだいぶ大きく変わるので、その影響を排除するためにRB2はZBの10分の1程度の値とすると、
 RB ≒ 560[Ω]

このとき、VBbiasが1.7VになるようになRは
    Vcc - VBbias
 RB1 = ------------ * RB2
      VBbias
    3 - 1.7
   = ------- * 560
     1.7
   ≒ 430[Ω]

となります。ちなみにE12系列から前後の抵抗の組みあわせも計算すると、
 RB1 = 390[Ω]
 RB2 = 510[Ω]

の組み合わせ、
 RB1 = 470[Ω]
 RB2 = 630[Ω]

の組み合わせ、
 RB1 = 510[Ω]
 RB2 = 680[Ω]

の組み合わせでもOKです。
同様にトランジスタのベースの見かけの交流入力インピーダンスZB(AC)
     RL * RE
 ZB(AC) = ------- * hFE
     RL + RE
     32 * 56
    = ------- * 100
     32 + 56
    ≒ 2073[Ω]

これにRB1・RB2の影響も加えると、入力インピーダンスZIN
 ZIN = 218[Ω]

となるので、20Hzのときに入力コンデンサCiのリアクタンスがこれよりも小さくなるように値を設定すると
      1
 Ci ≧ ---------
    2πfZB(AC)
   ≧ 37[μF]


また、このときのコレクタ損失Pcは、グラフから39mWなので、トランジスタは汎用小信号トランジスタでOKだと思います。よって定番の2SC1815を使用します。
次に電力に気をつけなければならないのがREですが、ここも
 PRE = VREbias * ICbias
   = 22[mW]

なので、1/4Wの抵抗で十分です。



さて、お買い物。
秋葉原へ出かけて、部品屋で部品を購入します。

まず抵抗を求めて秋月電子通商へ。
ここで、RB1は470Ω、RB2は680Ωを選択。そしてREの56Ωを買おうと思ったのですが、秋月電子通商にはE12系列の56Ωがなく、なぜかE24系列の51Ωがある! 仕方ないのでそれを購入することにしました。100本入り1袋で100円(1本あたり1円)です。

次に、千石電商本店の1F。
部品を固定するのは「平ラグ板」を使用することにします。8Pが180円。
そして2Fに上がって「2SC1815」を購入。1個30円で2個購入。
さらに地下に降りて、コンデンサを購入します。
Ciとして、37μF以上の適当なコンデンサを探すと、16V100μFが10円だったのでこれに決定。
Coとしては250μF以上であればよいのですが、ここで「低ESR品」というちょっと変わった製品を発見。そしてその「10V6800μF」というのが1個100円と、そんなに高くない。『ここは大きければ大きいほどいいに違いない!』と魔が差して、それを購入。
それがこれ。
KIMG0012-001.jpg
はっきり言ってバカでかいです。

また、千石電商2号店2階で3.5mmのプラグ(80円)とジャック(70円)を購入。

さらに小柳出電気商会で配線材として「RSCB 0.2sq」を赤・黒・白ともに1mずつ購入。単価84円ですが合計金額から端数を引いてくれて250円。
この配線材は同程度の太さのビニル被覆銅線と比べると数倍の値段ですが、芯線に通常よりも極細の銅線を多数使用することで非常にしなやかな仕上がりになっていること、また耐熱温度も高いのではんだづけをしても被覆が融けないことから、私は好んで使っています。

買い物を終えて、腹ごしらえも済ませた時点でもうすぐ午後5時。
そのままはんだづけカフェに駆け込み、1時間で組み立てたのでした。いちおう音が出るところまで確認しました。

部品表
品名メーカー型番単価数量小計販売店
NPN小信号トランジスタ東芝2SC1815(Y)30円260円千本二
炭素皮膜抵抗(不明)1/4W 51Ω1円※22円秋月
炭素皮膜抵抗(不明)1/4W 470Ω1円※22円秋月
炭素皮膜抵抗(不明)1/4W 680Ω1円※22円秋月
電解コンデンサ東信工業1CUTES101M
16V100μF
10円220円千本B
電解コンデンサ東信工業1AUTWRZ682M
10V6800​μF​
100円2200円千本B
3.5mmステレオプラグ(不明)(不明)80円180円千2二
3.5mmステレオジャック(不明)(不明)70円170円千2二
平ラグ板サトーパーツL-3522 8P180円1180円千本一
シリコンゴム被覆銅線小柳出RSCB 0.2sq赤84円1m84円小柳出
シリコンゴム被覆銅線小柳出RSCB 0.2sq白84円1m84円小柳出
シリコンゴム被覆銅線小柳出RSCB 0.2sq黒84円1m84円小柳出
合計868円
販売店の凡例
千本一:千石電商本店一階、千本二:千石電商本店二階、
千本B:千石電商本店地階、千2二:千石電商2号店二階、
秋月:秋月電子通商秋葉原店、小柳出:小柳出電気商会
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プロフィール

@ぽっけ

Author:@ぽっけ
底辺Makerを自負する@ぽっけが日々製作している「初歩の電子工作」の記録です。
自分で「あっ、あれ欲しい!」と思ったものを猪突猛進、地で製作しています。

★略歴

電子工作は中学のとき、授業でやるよりも早く自分で始めました。・・・といっても小遣いも少なく技術も未熟だったので、ラジオを作るのさえもやっとでした。

高校・大学でも工作を続け、大学在学中にようやくトランジスタ回路の基礎が理解できるようになってきました。

大学卒業後はメーカーに就職し設計職で忙しい毎日を過ごす中で工作からは遠ざかっていましたが、事務職に配転となり時間に余裕ができてまた工作を始めました。そんな中で2011年のCP+(カメラショー)併設展の「Business Meets」に出展していたテキサス・インスツルメンツのブースで「MSP430 Launchpad」に出会ってから、マイコンを使った電子工作を始めました。

また、鉛フリーはんだに興味を持って、10数種類のはんだをリールで購入。個人で使うには約1200年分の在庫を持つという暴挙を成し遂げ(?)ました。

★イベント出展実績
●Make: Tokyo Meeting 07
●Make: Ogaki Meeting 2012
●Maker Faire Tokyo 2012
●ニコニコ超会議「作ってみタワー ワークショッププロジェクト」
●NT金沢2013
●Maker Faire Tokyo 2013
●ポタアン自作er展示会 atポタ研2014冬
○NT金沢2014(予定)

☆TwitterID:
  @pokke_yamada

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